耳慣れない8050問題という言葉。
果たして、8050問題とは何なのか。
簡単に言うと、50代の引きこもりの
親が80代になり、その生活が
苦しくなるという事だ。
その定義や事例を調べてみた。
また、8050問題の対策や支援も
どうなっているのか併せて
調べてみた。
8050問題とは?その定義と事例
8050問題とは、一体何なのか。
「はちまるごーまるもんだい」と読む
8050問題の定義とは
引きこもりの50代の子供を持つ親が
80代の後期高齢者になった場合、
当事者の生活はどうなってしまうのか
という問題だ。
対策や支援はされているのか。
所謂、引きこもりは一般的に10~20代の
若者の問題として多く取り上げられる。
しかし、この引きこもり問題が
多く見られた1980年~90年代から
約30年が経とうとしている今。
当時の引きこもりの若者は立派な中年
50代に差し掛かろうとしている。
そこで問題となっている8050問題。
この明らかになった事例に対して
対策や支援を講じる声が上がっている。
次では、8050問題の定義に倣った
事例などを見て行こう。
8050問題の事例
8050問題とは、長期化した引きこもりが
もたらす社会的な問題を定義としている。
10代、20代という若さで引きこもりに
なった若者が時を経て50代になり
当時は若かった親も80代に差し掛かる。
当然、親の庇護下で暮らす引きこもりは
親なしでは生きてはいけない。
この8050問題の定義は、現在とても深刻な
問題として注目されている。
8050問題の事例として、都内で事件が
発生している。
7月22日、引きこもりの息子55歳が
父親87歳の首などを刃物で
複数回刺したとして、殺人未遂の
疑いで現行犯逮捕された。
事件は、息子自身の119番通報で発覚。
また、北海道・札幌市では、今年1月に
事件が発生している。
引きこもりの52歳の女性とその母親82歳が
飢餓と寒さによりアパートの一室で
孤独死していたという事例だ。
これらの事件の背景に隠されているのは
親が子供の引きこもりを恥ずかしいと
世間に隠してきたことによる孤立だ。
この孤立が行き着く先とは、想像に難くない。
親の収入が途絶え、介護も必要となってくる
80代を迎えた引きこもりの50代は
成す術がない。
次では、このような8050問題の定義や
事例に対する対策や支援が
取られているのか見て行こう。
8050問題の対策や支援は
8050問題がいかに大変な問題であるか
先に述べた定義や事例でお分かり
いただけただろう。
8050問題とは、今の日本が抱える
社会的な問題の1つだ。
この8050問題とは個人で解決
出来るようなものではない。
この8050問題の定義や事例を見て
国も危機感を強め、今年の秋を目途に
40歳以上を対象に実態調査に
乗り出す事を決めた。
この実態調査を行った上で
対策や支援がなされると言う。
次では具体的にどのような対策や
支援がされるのか見て行こう。
8050問題に対する取り組み
まず、1つ目の対策、支援に
専門家とともに将来の生活設計をする
という事が挙げられている。
お金の専門家ファイナンシャルプランナー
などによる将来の生活設計をする
対策、支援が講じられている。
それぞれの家計や資産状況を聞き取る事で
今からどのような対策や支援が
必要かを専門家と一緒に見て行く。
次に、出社をせずにひきこもりながら
働くという対策、支援を提案する。
これは、企業のサポートを受け
引きこもりながら働ける環境づくりをし
少しでも社会に足を踏み出す人を
生み出そうというものだ。
こうした国や社会を伴った対策や支援は
徐々に広まりつつある。
少しでも悲しい事例をなくすために
今後も社会が8050問題に
目を向けていかなければならない。
まとめ
今回は、今の日本で問題となっている
8050問題について調べてみた。
8050問題は、孤立した高齢の親と
その子供の世帯に起こるものであり
隣近所にそうした家庭があっても
気付きにくいというのが現状だ。
国の実態調査で明らかになった世帯は
社会復帰を目標に様々な対策や支援を
受けるべきだ。
こうしてなるべく多くの世帯が
社会からの孤立を免れ
孤独死などに至らないように
することが急務である。
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<参考サイト>
NHKニュース
産経ニュース