みなさんはタスマニアデビルをご存知
でしょうか？
タスマニアデビルは顔面の腫瘍が原因で
絶滅危惧種に指定されるほど
個体数が減ってしまったんです。
タスマニアデビルに発症する顔面腫瘍の
存在が明らかになって20年ほど経ちます。
しかし、この20年でこの奇妙な病気を
克服しつつあることが先日8月30日に
発表されました。
しかもなんと、性格が病気に打ち勝つ
ために重要なんだそうです！
今回は、そんなタスマニアデビルの
顔面腫瘍の克服についてご紹介して
いきます。
そもそもタスマニアデビルって？性格は？
顔面腫瘍という病気により、絶滅危惧種
に指定されているタスマニアデビル。
タスマニアデビルはそもそも
どのような動物なのでしょうか。
タスマニアデビルは、オーストラリアの
タスマニア島にしか存在しない
世界最大の肉食の有袋類なんです。
有袋類といえば、
カンガルーが有名ですね。
体長は50～60cmと大体、
犬と同じ程度の大きさだと
言われています。
夜行性であることがわかっており、
昼の間はおとなしく、ジッととしている
のですが、夜になるや否や餌を求めて
アクティブに行動することが
特徴的です。
基本的に気性が荒く獰猛な性格を
していると言われています。
餌巡って、タスマニアデビル同士の
闘争になることは日常茶飯事です。
また、タスマニアデビルの鳴き声が
とても印象的だと言われています。
とても恐ろしげな金切り声をあげる
ことが特徴的で、
これがタスマニアデビルのデビルたる
ゆえんだともされているんです。
このように凶暴な性格が、
顔面腫瘍の病気を引き起こす原因にも
なっています。
しかし一方で、自分より大きい動物や
自分よりも強いタスマニアデビルに
対しては臆病であるとも
言われているようです。
基本的には攻撃的なのに、
強いものに対しては弱気になるなんて
性格のギャップがすごいですね。
さて、タスマニアデビルの基礎的な
情報を見てきましたが、
タスマニアデビルが絶滅危惧寸前まで
追い詰められていた顔面腫瘍の病気とは
どのようなものなんでしょか？
また、病気の克服と性格にはどのような
因果関係があるのでしょうか？
それぞれ見ていきましょう。
顔面腫瘍で絶滅寸前！克服には性格がカギ！？
タスマニアデビルを絶滅危惧が
心配される状態にまで至らしめたのは、
デビル顔面腫瘍性疾患と呼ばれる
病気です。
この恐ろしい病気に罹患すると、
タスマニアデビルの顔面や首に
悪性の腫瘍ができて、
やがて死に至ります。
いわゆる顔面にできる癌なんですね。
癌はさまざまな部位に転移し、
次第に腫瘍が大きくなっていきます。
やがて餌を食べることができなくなる
ほど腫瘍が大きくなり、
餓死してしまうようです。
さらに恐ろしいことに、
この病気の致死率はほぼ100%だとも
言われているんです。
また、特に有効な治療方法も見つかって
いないなど、
タスマニアデビルの絶滅も時間の問題と
されていました。
しかし、先日の8月30日に驚くべき
研究成果が明らかになったんです。
どうやら、タスマニアデビルは
急激な遺伝進化を遂げていて、
顔面腫瘍の病気を克服しつつある
そうなんです。
この研究結果で注目すべき点は、
タスマニアデビルの遺伝進化の速さ
だと言われています。
タスマニアデビルの顔面腫瘍の病気が
発見されたのは、1996年です。
つまり、20年という期間ですでに
病気に適応し始めていることを
意味します。
一般的に哺乳類の遺伝形成は、
とても長い期間で行われると
言われています。
今回のタスマニアデビルの進化は、
哺乳類では驚異的はスピードなんです。
また、遺伝とは別にタスマニアデビルの
性格も顔面腫瘍の病気克服において
重要なカギを握っているようです。
そもそも顔面腫瘍は、
タスマニアデビル間の噛みつき行為
によって伝染すると言われています。
そのため気性が荒く、強い
タスマニアデビルは
弱いタスマニアデビルに比べて
顔面腫瘍の病気が発症する確率が
高くなるそうなんです。
これは、強いタスマニアデビルの方が
弱いタスマニアデビルよりも噛みつく
機会が多いためだとされています。
つまり、おとなしい性格の
タスマニアデビルが増えていけば
病気を克服できる可能性も高くなる
ということなんです。
以上をまとめますと、タスマニアデビル
は急速な遺伝進化を遂げていて、
顔面腫瘍の病気を克服するためには、
タスマニアデビルの性格も重要に
なってくる
ということになります。
驚異的なスピードで進化し続けている
タスマニアデビル。
今後、どのように変化を遂げていくのか
楽しみです！
mick
