布袋寅泰ギター!下手の定義と柄の由来を知ろう。

布袋寅泰の名と、ギターの柄は、
今や誰もが知っているだろう。

1980年代、日本にパンクロックブームが
巻き起こるさなかにデビューした
BOOWYのギタリストだ。

その布袋寅泰のギターが下手なのかとの
疑問が多く、また、下手だと断定する
人もいる。

布袋寅泰の柄の由来や、そこに纏わる
ストーリーについても触れてみたい。

 

 

布袋寅泰!ギターが下手?の定義とは

 


布袋寅泰のギターが下手という人に
聞いてみたい。

ギターが上手い下手の定義とは何か?

確かに布袋寅泰本人も、自分は
テクニック的には下手だと述べていた。

指板の上を走る左手は、
小指をほとんど使っていないそうで、
布袋寅泰のギタープレイを動画で見ても
それは確認できた。

だが逆に小指なしで、
あれだけの演奏が出来ている事の方が
驚くべきポイントだろう。

ギタープレイは、
100人のギタリストがいれば、
100通りのクセがあり、そのクセが、
実は、『個性』と呼ばれるものなのだ。

布袋寅泰の小指なし奏法も個性だ。

ヘビーメタリック系やフュージョン系、
クラシック系等のギタリストには、
速弾きに重きを置いているギタリストも
大勢いて、凌ぎを削っている。

彼らは、
早く正確にギターを演奏する事に
エクスタシーを感じるのだろう。

要するに、俗に言われている、
ギターの上手い下手というのは、
速弾きの話をしているのだろう。

では何故、下手とされる布袋寅泰は
世界のロック業界に名前を轟かせたのか
皆、疑問なのではないだろうか?

布袋寅泰は、作曲編曲作詞まで
一人でこなすオールラウンダーだ。

シンガーソングライターと呼ばれない
理由は、布袋寅泰=ギタリストであり
ついでに歌詞も書いて作曲もしている
からだろうか。

BOOWYの事を思い出して欲しい。

布袋寅泰は、あの強烈な、
インパクトのあるボーカリストの
氷室京介にも引けをとらない存在感で
人気を博していた。

ロックバンドにおいて、ボーカリスト
よりも目立つギタリストなど、
後にも先にも布袋寅泰ただ一人だ。

独特の世界を創りあげており、
イントロでギターを聞いた瞬間に
「布袋寅泰のギターだ!」
と判断できてしまう強い個性がある。

それは、速弾きの上手さではなく、
表現の上手さで、聞き手を魅了してきた
からに他ならない。

「ギターで音楽を演奏する」のではなく
「ギターで自分を主張する」という
概念で、戦ってきたのだろう。

速弾きが上手いだけのギタリストならば
音楽業界には履いて捨てるほどいる。

速弾きは、途中で諦めなければ、
日々の鍛錬によって誰でも出来るように
なるものなのだ。

だが、速弾きの練習に没頭するような
ギタリスト人生を送っていると、
速弾きに特化してしまい、
アドリブ能力のない、
譜面通りにしか演奏できない
プレイヤーになってしまうだろう。

個人的には、実際、
速弾きに感動したことは一度もない。

あれは、ギタリストの自己満足だろう
と感じている。

それよりも、
スローなブルースギターの方が、
情緒を掻き立てられて、感動する。

日本で人気NO.1ギタリストのchar
も、布袋寅泰と同様に、速弾きしても
楽しくないと述べている。

彼らはきっと、自己満足ではなく、
聴き手を満足させる事にこそ、
エクスタシーを感じるのだろう。

プロの仕事とは、全ての職種において、
そういうもの。ではないだろうか?

そして結論として、布袋寅泰は、
速弾きは下手だが、
ギターで自分を表現することは、
誰よりも上手いということになる。

 

 

ギターの柄の由来とストーリー

 


布袋寅泰のギターは、皆がご存知の
幾何学模様の白黒の柄がトレードマーク
となっている。

その柄の由来については有名な
エピソードがある。

BOOWY結成当時はまだ貧乏で、
所有出来たギターは、ESPの
白いテレキャスター一本のみ。

何とか目立ちたいし、
人と同じである事を極端に嫌っていた、
当時の布袋寅泰は、
その、一本しか無いテレキャスターを
何とか格好良く出来ないかと常々
考えていたという。

そして、あるライブの打ち上げで
酔っ払っていた布袋寅泰は自分の
ギターをトイレに持ち込んで、
『あみだくじ』の歌を口ずさみながら
マジックで描いたらしいのだ。

そんな単純な由来であり、特に何か
特別な思い入れがあったわけではない。

一説では、あの幾何学模様の柄は、
憧れていたロンドンの街の、
地下鉄の路線図ではないか?
と言われているが、
真偽の程は定かではない。

だが、売れない、食えない、
そんな時代を共に戦ったそのギターは、
間違いなく布袋寅泰の戦友であろう。

そして、食えない時代から支えてくれた
前妻の山下久美子との思い出達も、
一緒に詰まっているのだろう。

この幾何学模様をトレードマークに
これからもずっと、
格好良いロックを続けて貰いたい。

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