義援金と支援金と寄付金と募金の違いは!?控除についてもわかりやすく説明します!

日本で次々に起こる自然災害。

「遠くにいる自分にも何か出来る事は
ないか…」と考えた時、真っ先に思いつく
のがお金の支援だろう。

しかし、調べてみると
「義援金」「支援金」「寄付金」「募金」
と様々な表記があり、それらが全て同じだ
と思っている人も多いのではないだろうか。

実は、その意味には決定的な違いがある!

又、寄付後の税金控除についても
わかりやすく解説しよう。

 

 

 意外に知らない!義援金・支援金・寄付金・募金の違いは?

 


皆さんは「義援金と支援金の違いは?」と
聞かれてすぐに答えられるだろうか。

恥ずかしながら筆者は「どちらも寄付金
とか募金とかその類のもの」ぐらいの
認識しか無かった。

しかし調べてみると、義援金と支援金には
決定的な違いがあったのだ。

日常で使われる「寄付金」「募金」といった
言葉の意味もこれを機に整理しよう。

文章後半では、

お金を寄付すると税金は控除されるのか?
どのくらいの金額が控除されるのか?

といった控除の疑問も解決!

 まずはここから!「寄付金と募金」「義援金と支援金」


ごちゃごちゃになりがちな義援金・支援金・
寄付金・募金などの似たような言葉。

わかりやすくする為に先に言ってしまうと
義援金と支援金はどちらも「寄付金」の
中に含まれるものだ。

その為、まずは「寄付金」と「募金」
の違いから説明しよう。

寄付金と募金は、人や物事を支援するため
にお金を寄せる事は同じだが、

寄付金は「金を渡す側」から見た言い方で
募金は「金を募る側」から見た言い方

という違いがある。

又、寄付金の場合は、ユニセフなど常時
お金を募っている団体もあるが、
募金の場合は、災害発生時などに臨時で
お金を募るケースがほとんどだ。

つまり、「寄付金」と「募金」に関しては
概念の違いはあるものの大きな違いは無い
ので、あまり気にしなくて良いと言える。

問題は、義援金と支援金の違いである。

どちらも寄付金である事に変わりは無いが
どのような違いがあるのだろうか?

次の章で説明する。

 義援金と支援金は慎重な見極めを!


義援金と支援金の違いを大きく分けると
すれば「金銭の行き先」「金銭の使い道」
「被災地に届くまでの時間」の三つだ。

どれも寄付する側から見るとかなり
重要事項だが…。

順番にそれぞれの特徴を記載する。

① 金銭の行き先
義援金→被災者
支援金→支援機関や支援団体

② 金銭の使い道
義援金→被災地の救命活動には使われない
支援金→被災地の救命活動に使われる

③ 被災地に届くまでの時間
義援金→時間がかかる
支援金→すぐ届く

どうだろうか。

簡単にわかりやすく定義するなら

義援金は
「被災者個人個人に金銭そのものを寄付」

支援金は
「被災地団体に復興に役立てる金銭を寄付」

と言っても良いだろう。

そう考えれば、義援金が届くのに時間が
かかるのは、被災者の状況などを整理して
公平に金銭を分配する必要があるから
なのだと理解できる。

自分が被災地に「お金」を届けたいのか
「支援」を届けたいのかによって
変わってくるという事である。

 

 

 義援金や支援金の税金控除について

 


ここまでは、義援金と支援金の違いなど
言葉の意味をまとめてきた。

ここから先は、気になる税金控除
について調査しよう。

せっかく義援金や支援金で被災地に貢献
できたとしても、控除についての知識が
無ければ、本来はしなくても良い損を
してしまう。

正しい知識をつけて、気持ち良く
寄付しよう!

 義援金や支援金を支払ったらどのような控除が受けられる?


実は、寄付金の税金控除に関しては
2011年に法律の改正があった。

今までは「所得控除」のみだったのが、
「所得控除」と「税額控除」の
好きな方を選択できるようになったのだ。

それぞれの寄付金控除金額を算出する
基本式は下記だ。

●税額控除の場合
寄付金控除額=(寄付金合計額-2,000円)×40%

●所得控除の場合
寄付金控除額=寄付金合計額-2,000円

このあと、もろもろ自身の所得等に
合わせて計算していくのだが、
一番気になるのは
「どちらがお得か?」ということ。

これに関してはそれぞれの家庭の事情も
あるので一概に言えないが、わかりやすい
例を出すと

年収500万円共働き子供2人の世帯なら
寄付金が1万でも5万でも10万でも
税額控除の方がお得になる。

しかし、年収数千万単位の高額所得者に
なると話は変わり、所得控除の方が
お得になるのだ。

もしも微妙な位置にいる場合は、どちらが
お得になるかを詳しい計算式に当てはめて
見ていく事をオススメする。

又、現在では全国で700を超えるNPO団体
が寄付控除対象となっているが、
念のために自身が義援金や支援金を
寄付した団体が税金控除の対象になって
いるかもチェックしよう。

 控除手続きの際に気をつけること


最後に、税金控除を受ける際に
気をつけたい事を紹介しよう。

気をつけるべきことは、ズバリ
「寄付者自ら確定申告を行うこと」
である。

近年大人気のふるさと納税は、手続きを
すれば確定申告をしなくても控除が
受けられるシステムができて話題に
なったが、寄付金控除の場合は
自ら足を運ばなければならない。

また、義援金や支援金を支出したこと
を証明する書類が必要になる。

例えば、
採納証明書・領収証・受領証・預り証
などである。

これらを確定申告書に添付するかその場で
提示しなければ控除は受けられない。

また、「税額控除」の場合は
金額計算明細・義援金や支援金の使用目的・
金額・受領年月が書いてある受領証が
必要になるなど、細かい規定がある。

確定申告の際には国税庁の
ホームページを参考にしてほしい。

 

 

 まとめ

 


今回は、義援金と支援金の違いなど
意外に知らない言葉の意味や税金控除
についてまとめた。

今回の北海道地震で、義援金や支援金を
送りたいと考える人も更に増える事が
予想される。

支援の気持ちはいくらあっても足りる
ものではないが、せっかく支援するなら
そのお金が誰に何のために送られるのか
もしっかり理解していたいものだ。

miya

<参考サイト>
国税庁
厚生労働省
看護師転職ほっと

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