「梅雨期は大雨による災害の
発生しやすい時期です。」と気象庁の
梅雨に関するお知らせのページに
説明があるように、今は大雨に
気を付けなければならない季節である。
災害の被害を最小限に抑えるためにも
大雨警報の発令に注意したい。
ところで、大雨警報は何ミリからの
降雨で発令されるかご存じだろうか。
調べてみたところ、
降雨「何ミリから」を基準に発令すると
なっていないようだ。
今回は大雨の発令と解除の基準について
見ていくことにする。
以下の引用部分は、
すべて気象庁のホームページからである。
大雨警報は何ミリから?実際の雨でなく予報で「何ミリ」の雨かが基準に。
沖縄地方と奄美地方は、
すでに梅雨明けしているが、
他の多くの地方はまだ梅雨である。
大雨に注意しなくてはならない季節は
まだしばらく続く。
沖縄地方と奄美地方も、
梅雨が明けても台風がやってくるので、
大雨に注意しなければならないのは
変わらない。
気象庁では、警報について
警報とは、重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。
引用:気象庁
と説明している。警報は「予報」なのだ。
さらに、大雨警報が出る基準を
調べてみると、
基準が地域ごとに違うらしい。
現在の発表区域の数は1772もあり、
過去に災害が起こったときの気象状況と災害との関係を調査して都道府県の防災機関とも協議し、
引用:気象庁
他の警報や注意報の基準を
決めているそうだ。
大雨警報は何ミリから出るのかとの
基準も、想像以上に細かく分けられた
地域ごとで決められ公表されていた。
例えば、東京23区の中でも
気象庁のある千代田区は
他の区と比較してその面積は小さい。
それでも千代田区は
千代田区独自の基準を「何ミリから」、
と決めていて、
お隣の中央区とも基準が異なっている。
大雨警報の雨量基準は、
千代田区で3時間雨量100ミリ、
中央区で1時間雨量70ミリ
となっている。
中央区の雨量基準を3時間雨量として
表記しなおせば、
3時間雨量210ミリ、だ。
千代田区の雨量基準は
中央区の半分以下になる。
災害は、気象現象の強さとそれぞれの地域の社会的環境や季節などの違いにより千差万別です。
引用:気象庁
と、気象庁の説明にあるように、
官公庁の多い千代田区は
大雨警報を出す基準を
少し厳しくしているのかもしれない。
通常基準より引き下げた暫定基準になることも
前述のように、警報とは
警報とは、重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。
引用:気象庁
であるため、地震などの後、普段よりも
大雨により災害が起こりやすくなると
思われる地域は、
基準を変更しているとのこと。
通常より基準を引き下げた
「暫定基準」を決めているそうだ。
2017年7月6日に確認して
暫定基準が運用されていた地域は、
岩手県、宮城県、福島県、茨城県、
長野県、岡山県、鳥取県、福岡県、
大分県、熊本県
の中にあるようだ。
一番最後の熊本県を確認すると、
さらに細かく暫定基準を運用している
市町村が分かる。
熊本県の一覧表にある市町村は45で、
そのうち26もの市町村が暫定基準を
運用中のようだ。
2016年の熊本地震や
その後の余震などにより、
大雨の被害が大きくなる可能性を
現在でも考慮しているのだろう。
大雨警報はいつ解除すると決めるのか?
大雨警報の解除などについても調べた。
すでに雨が止んでいる場合でも、(中略)土砂災害のおそれがある場合には、大雨警報の発表を継続します。
引用:気象庁
との説明があるため、
雨が止んだからといって
警報を解除するわけではなさそうだ。
「土砂災害のおそれ」のある場合を
大雨警報に含めているため、
空の様子だけで解除を
決めていないということになる。
大雨警報とあわせて、土砂災害警戒情報や土砂災害警戒判定メッシュ情報などで土砂災害発生の危険度をご確認ください。
引用:気象庁
ともあるので、
土砂災害が心配な地域で確認すべきは、
大雨警報だけでないようだ。
「土砂災害警戒情報」は大雨警報と
併せて発表され、
「土砂災害警戒判定メッシュ情報」は
大雨警報などを補足する情報とのこと。
これら二つの情報は、
筆者はまだ耳慣れていないのだが、
比較的新しく運用され始めた
情報とのことである。
自分の地域で大雨警報が出た時には、
「土砂災害警戒情報」と
「土砂災害警戒判定メッシュ情報」にも
警報と同じように
意識を向けるようにしよう。
参考(一部)
www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/
www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kousui.html
www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq10.html