高等教育無償化の問題点とは?【自民党】所得制限や賛成反対の主張を簡単説明します!

2017年のの都議選と衆院選では、
各政党が教育無償化を掲げ、各政党
の間でその内容が明らかになった。

最初自民党は反対の立場を取っていたが
幼児教育無償化を消費税増税分を財源と
して充てる案を提示する形で賛成に
回った。

家庭の貧困とは世代を超えて連鎖を
繰り返す問題点がある故に、所得制限を
設け、学費の負担を無くす必要性から
高等教育無償化案は生まれたが、
その賛成意見と反対意見の内容は?

 

高等教育無償化とは?その所得制限と問題点

 


高等教育無償化が叫ばれた背景には、
日本の教育の平均的な経費が1000万円
程度ともいわれており、この事が後に
述べる所得制限に満たない家庭の家計
を圧迫するという問題点となって
いる事がある。

そこで2017年の都議選と衆院選では、
各政党から教育無償化案が提出された。

ちなみに自民党は他党とは違う反対の
スタンスであったが、他党と違い
高等教育無償化では無く、幼児教育
無償化を強く進める政策を打ち出した。

自民党とは違う政党の案は次の様な
物であり、いかに今高等教育無償化が
問題点となっているかが理解出来る。

公明党 所得制限を590万円に設定し
私立高校の授業料を実質的に無償化する
(ただし自民党案に付加する形で)

希望の党 幼児保育と教育の
無償化、大学の給付型奨学金を大幅に
拡充する
(自民党案とは違い財源を消費税に求め
ない)

日本維新の会 私学を含む高校までの
高等教育無償化、現政権終了後のこども
手当廃止

立憲民主党 児童手当・高等教育
無償化と、大学授業料の減免と奨学金の
拡充

共産党 幼児保育と教育の無償化、高等
教育無償化と少人数学級の推進

これらの政策とは別に、自民党は

消費税を10%に引き上げ、その増収分を
幼児教育無償化、給付額奨学金と介護の
充実に回す

という物であり、所得制限が設けられた
家庭の高等教育無償化が必要という
問題点を殊更重視した他の政党とは一線
を画している。

だが反対のスタンスとは打って変わって
教育無償化の路線に転じた自民党には、
日本維新の会を取り込む目論見があると
いう意見もあるが真偽は不明だ。

しかし高等教育無償化の問題点とは、
財源をどこに求めるかという事である。

自民党案で予定されている10%増税分の
うち子育て財源7000億円はほぼ
使い切っている状況であり、これでは
所得制限を設けた上での教育面での救済
は到底無理である。

所得制限以下の年収の家庭の学費面での
救済の為に、より税率を
引き上げなければならず、そのままの
税率なら将来にツケを残してしまう。

そして大学授業料を教育国債で肩代わり
させる制度もまた将来の世代にツケを
回すという問題点を抱えている。

この所得制限を設けた上での教育面での
救済措置である筈の高等教育無償化と
いう制度は、レベルの低い大学の学費を
負担する結果をも生み、そのような大学
の延命にもつながってしまう問題点も
あるのだ。

しかし財源に問題がありながらも
自民党案は他政党の教育無償化政策の
不備もあり衆院選で圧勝したが、
やはりその背景には国民の間の教育熱が
高まっている事が挙げられる。

 

反対派だった自民党の高等教育無償化案に賛成する人々の家庭の事情

 


2017年の衆院選では自民党が284議席で
圧勝した。

そこで自民党の公約によると2019年度の
予算で5歳児からの無償化を開始し、
2020年度予算から3~5歳児に拡大する
予定となっている。

しかし高等教育無償化は低所得者層への
支援に限定する事になる様だが、
幼児教育の無償化は全世帯が対象になる
方向である。

この自民党が発表した内容では低所得者
が諸手を上げて賛成となるどころか、
高所得者層との間の更なる教育格差を
生み出す危険がある事から
反対意見が多い。

いわゆる上記の「賛成派」の救済措置で
ある筈なのに、貧困層の増加とは反対に
夫婦共高収入の「パワーカップル」の
台頭もあり、その層がこれまでに
かかっていた教育費を自民党の高等教育
無償化案の恩恵を受けて習い事に転用
する可能性があるからだ。

この意味で反対派は高等教育無償化同様、
救済対象の家庭のみを対象とすべきだと
いうのだ。

それでも賛成派は、賃金の上昇が見込め
ない状況にある事と非正規雇用者の増加
にも関わらず教育熱がますます上がって
いる事から高等教育無償化には期待を
寄せている。

経済格差が拡がっているその反対に
大学への進学率は現在も上昇の一途で、
自民党が提案した高等教育無償化案の
恩恵を受ければ、
賛成派の家庭の学生も大学に通う事が
出来る環境が整えられる。

家計の厳しい家庭で大学への進学に反対
された経験のある方も、自分の子供には
その様な思いをさせたくない思いから
賛成派となる公算は大きい。

例え高所得の家庭程その恩恵にあずかる
事は出来なくとも、今までのやりくりの
苦労とは反対にかなり楽になると考えて
賛成するだろうからだ。

財源に問題はあるが、格差是正の第一歩
として、自民党の高等教育無償化案は
成功するのだろうか?

 

まとめ

 


1000万円ともいわれる日本の平均教育費
の問題点を是正する目的で様々な内容の
教育無償化の案が提出された。

財源の確保の問題を残しながらも自民党
は所得制限を設けた上で高等教育無償化
を公約に盛り込んだ。

しかし教育に関しては「孟母三遷」の
教えの通り子供の教育には環境が大切で
あり、所得制限の中で良い教育を受ける
事が出来る様に反対派だった自民党も
賛成に回る判断をした程、高等教育
無償化の必要性を感じたのだろう。

参考サイト
//www.huffingtonpost.jp/nissei-kisokenkyujyo/kosodate_a_23256413/
//www.johoseiri.net/entry/2017/07/02/125355
//高校授業料無償化.net/

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