教えて!将棋の名人戦・順位戦やプレーオフとは?挑戦者と組み合わせもチェック!【わかりやすい将棋の世界】

佐藤天彦名人に対する挑戦権は、
6勝4敗に並んだ棋士の間でプレーオフが
行われるという空前絶後の事態となり、
勝ち抜いた勝者が獲得する事になった。

しかしながら同成績で並んだ挑戦者は
6人に及び、順位を反映させた
組み合わせのトーナメントで
挑戦者が決定される。

まずは現行の制度となる将棋の名人戦や
順位戦のルールをまずわかりやすく
説明していく事にする。

 

将棋名人戦・挑戦者までの道のり!順位戦でプレーオフ!?

 


2016年10月、14歳でプロデビューを
果した藤井聡太4段がデビューし、
公式戦の連勝記録を更新する等、今また
将棋界がアツいが、今回佐藤天彦名人に
に対する挑戦者を決める為、
6人がプレーオフを戦う事になったにも
関わらず、組み合わせを含めた将棋の
名人戦や順位戦のルールは余り知られて
いない。

そこでプロ棋士への登竜門から名人戦と
順位戦のルール、組み合わせの決定と
今回プレーオフを戦う挑戦者になる迄の
将棋界のルールをまずわかりやすく
説明してみる。

まず将棋のプロ棋士となる為には、
プロ棋士のすすめで奨励会に入会し、
4段を目指すことが必要だが、その為に
年2回の「3段リーグ」を勝ち抜いて
いかなければならず、つまり毎年4つの
イスを挑戦者の会員間で
奪い合わなければならない。

会員間の組み合わせで相性といった要素
も絡む事もあり、順位戦の中でも
時の運に左右される
可能性は少なくない。

そしてA級・B級1組・B級2組・
C級1組・C級2組の5クラスに順位が
振り分けられ、順位戦でA級の優勝者と
なった人は名人と7回戦を行って
4回勝てば名人となるが、そのA級となる
際にB級で最高成績者が2人いた場合、
当然順位戦の最高位への挑戦者の間での
プレーオフとなる。

もはや昇段には将棋のキャリアの中で
半端ではないプレッシャーがかかると
いう意味では、プロ野球のプレーオフ
およびCSと同じだろう。

そこで晴れて名人として名人戦を戦って
行くという次第だが、ここでの対戦相手
は対局相手のみならず、毎日新聞社と
いうメディアに露出する事で注目が
集まる事というこれまでに無い
組み合わせのプレッシャーである。

しかし将棋界の世代交代が起こる楽しみ
があるのもまた名人戦であり、
2002年から2015年までは羽生善治三冠と
森内俊之九段の一騎打ちが見られたが、
2016年に今回のプレーオフの挑戦者を
待つ立場の佐藤天彦8段が羽生名人から
その座を奪って20代での名人誕生は
その象徴的なエピソードである。

これからも将棋の名人戦は、
その組み合わせで話題が沸騰する
組み合わせがある事は間違い無いが、
遂に沸点を迎えたかのように
前代未聞のニュースが生まれた。

 

挑戦者6人が将棋名人戦に!プレーオフの組み合わせは順位戦の戦績!?

 


2018年3月2日、佐藤天彦名人に対する
挑戦者を決定する為、第76期将棋名人戦
のA級順位戦の最終11回戦の5局が
静岡市の料亭「浮月楼(ふげつろう)」
で一斉に開始された。

将棋の名人戦、順位戦、及びプレーオフ
の現行のルールでは、戦績が並んだ人物
の組み合わせは4人が最高であったが、
今回の組み合わせは6人に及び、
その中から挑戦者として佐藤名人に
対する対戦者が選ばれる。

この「史上最大のプレーオフ」で戦う
棋士は、稲葉陽八段、羽生善治竜王、
広瀬章人八段、佐藤康光九段、
久保利明王将、豊島将之八段の
6人の組み合わせの挑戦者である。

名人戦への挑戦者は「パラマス方式」と
いう、まず一組が将棋の対戦を行って
その勝者がまた新たに対戦を継続して
最終的な勝者を決定するという
プレーオフの方法の一つである。

確かに息をもつかせぬ展開が予想され、
ワクワクさせる物があるが、
一方で懸念もある。

その組み合わせは6人の中では戦績が
下位となる久保王将と豊島八段にとって
5戦を戦わなければならない不利な物で
あり、そのプレッシャーは順位戦の
比ではない上に王将戦もまた並行して
行わなければならない事を考えれば
並大抵の物ではない。

当然ながら将棋もまた頭を使う勝負で
あり、久保王将と豊島八段がプレーオフ
を勝ち上がっても、コンディション面で
佐藤名人と対等に挑戦者として戦う事が
出来るかどうかを不安視する
向きもある。

名人に対する挑戦者を決める際の
プレーオフは、過去に最大4人で
行われたが過酷な組み合わせとなる日程
の弊害を考えて、名人戦や順位戦の
改正の動きがあるとも考えられる。

将棋界も、藤井聡太4段がデビューして
活躍するという「光」があるその陰で、
名人戦と順位戦のルールで悩まされる
挑戦者もいる。

組み合わせによっては荒れる展開も
予想される面白さもあるが、挑戦者達は
健康にも気を付けて健闘して欲しい。

 

まとめ

 


将棋名人戦のA級順位戦の最終11回戦の
挑戦者は、いよいよ名人佐藤天彦に挑む
べくしのぎを削る事になった。

久保王将と豊島八段にとってはキツい
日程になる所が心配になる
プレーオフの組み合わせであるが、
盛り上げる為にも登竜門を駆け上って
欲しいと考える将棋ファンは
少なくない。

そして現行制度の見直しが必要と考える
ファンも同様である。

参考サイト
朝日新聞デジタル
毎日新聞

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