父親も兄弟も子供も俳優という家系に
生まれた田村正和は、年齢を重ねた
現在もその容貌に衰えを見せていない。
若い頃に映画に出演していた時の
イケメン振りは今でも語り草に
なっている。
「眠狂四郎」「古畑任三郎」といった
ハマり役以外にも多彩な役をこなした。
多様な顔を持つ田村正和は、
彼の父親である阪東妻三郎、
そして兄の田村高廣と弟である
田村亮にも通じる遺伝子を持っている。
田村正和の若い頃のイケメン振りが凄い!父親も兄弟も俳優の田村家!
1943年8月1日、京都市右京区で
大俳優である父親、阪東妻三郎の
息子である4人兄弟の三男として
田村正和が生まれた。
若い頃の1967年に
大映映画「痴人の愛」に
浜田伸夫役として出演した際のイケメン
振りは正に我々が田村正和に抱く
イメージそのままの姿に驚く程だ。
しかし、若い頃のイケメン振りと父親と
兄弟が俳優一家という彼の魅力が輝きを
放つのは、1970年代テレビドラマに出演
を始める様になってからである。
1960年代と言えば、上原権を父親に持つ
加山雄三、兄の石原慎太郎と共に兄弟で
有名な石原裕次郎といった、爽やかな
体育会系のイケメンが人気を集めていた
時代であり、田村正和の様な影のある
イケメンは1970年代という時代が求めた
物であったのだろう。
後に出演する「眠狂四郎」の雰囲気にも
通じる、若い頃の繊細な感じのする
イケメン振りも充分に注目に値する物で
あった様だが、アイドル的な人気を博す
事が出来る年齢においては、彼にとって
少々巡り合わせが問題だったとも
考えられる。
若い頃からのイケメン振りを生かして
二枚目を演じて定評を得た後の
田村正和は、父親に憧れて兄弟と共に
歩んだ俳優業でさらに上のステージを
望むかのように様々な役柄を
こなしていく。
「うちの子にかぎって」では
真面目ではあるが生徒に振り回される
先生役で若い頃からの二枚目から
イメージチェンジを果たした。
「パパはニュースキャスター」では
ポルシェに乗る優雅の独身貴族の
から酒の席で口説いた3人の女性の
子供達のパパになってしまう
ニュースキャスターを演じた。
「パパは年中苦労する」では
モテる男でありながら男手一つで
4人の子供達を育てる父親だが、
子煩悩が災いして女性を口説く時に
子供の写真を見せて
失敗をしてしまう作曲家を演じた。
このように1980年代に役柄を拡げた
田村正和ではあったが、1994年には
彼が出演した現代劇の中でも一番の
ハマり役ともいえる「古畑任三郎」の
役で一世を風靡する。
この役柄では、お洒落でエリートで
ありながらも負けず嫌いでイタズラ好き
という、兄弟で言えば末っ子の様な
性格が見ていてハマっているのも
役柄を拡げていった成果と見る
事が出来る。
しかしファンにとっては、話の時系列が
前後するが一番感動した事は
「田村三兄弟」の揃い踏みだったとも
いえるだろう。
若い頃はイケメンでも脇役の田村正和!父親の血を引く田村三兄弟共演後は?
腕下主丞（かいなげ もんど)という
田村正和の一つの当たり役として出演を
した「乾いて候」では、徳川吉宗役の
田村高廣、ナレーターの田村亮と共に、
父親阪東妻三郎の血を引く
「田村三兄弟」の揃い踏みを1984年に
果たした。
1960年代には父親の様になりたいと考え
デビューした時はイケメンでありながら
映画の主役を張る事が難しかった
若い頃の田村正和であったが、
後に自身でテレビの現場の水の方が
合っていると思っていたと明かしている
事から、彼の飛躍はテレビあっての物と
いえる。
主な出演をテレビに移してから、繊細な
イケメンとしてブレイクしたが、
三兄弟で活躍の場が異なった事もあり、
兄弟揃って出演する事は若い頃からの
悲願であった事だろう。
日本映画全盛期に松竹の木下恵介監督の
作品に出演した他、「兵隊やくざ」で
勝新太郎と共演した兄の田村高廣と、
田村正和同様、テレビを主な舞台と
して時代劇や2時間ドラマで活躍した
弟の田村亮と共に、田村三兄弟の一人と
して長く第一線で活躍した田村正和では
あるが、最近では体調もあり、
若い頃より仕事のペースはゆっくりと
した物になっている。
その田村正和の若い頃のイケメンから
脱皮しようとしている頃に似た部分が
見られる俳優は、今もテレビドラマで
活躍する木村拓哉である。
2015年のテレビ朝日の「アイムホーム」
では、工場の爆発に巻き込まれ記憶喪失
になった温和な父親役を演じるという、
彼の若い頃のやや尖った雰囲気のあった
イケメン振りとは大きく変化した
柔和な雰囲気を醸し出していた。
今も木村拓哉は若い頃のイケメンの
イメージに留まらない役柄の幅の拡張を
続けているが、兄弟に芸能関係にいる
訳でもないのに一定の評価を得る事が
出来たのは、芸能人としてというよりも
彼がもう2人の子供の父親になっている
年齢による側面が大きいのだろう。
因みに田村正和の息子、田村幸士も
父親と同じ俳優であるが、木村拓哉も
また田村正和から学んでいる物は
大きい。
その証拠に、木村拓哉は田村正和同様、
セットに台本を持ち込んでいない事から
明らかだろう。
まとめ
父親阪東妻三郎の三男として生まれ、
兄弟で俳優として活躍した田村正和は、
二枚目以外にも多数ユーモラスな役柄を
演じた。
元SMAPの木村拓哉は、田村正和の若い頃
を参考にしているともいわれ、その役柄
の幅を拡げている所にも影響を受けて
いるのだろう。
「イケメン」だけではない魅力がある事
が、真の二枚目俳優だという
事なのかもしれない。
＜参考サイト＞
Wikipedia
シネマトゥデイ
ライブドアニュース
