官製春闘とは?普通の春闘とは意味が違う?

官製春闘という言葉を聞いたことが
あるでしょうか?

春闘とは、毎年春に行われる労働運動、
春季生活闘争のことですが、
官製春闘と春闘の意味や違いなど、
調べてみましたので、まとめます。

官製春闘の意味を知って、
春に備えましょう。

 

 

春闘とは?

 


官製春闘とは?

官製春闘と春闘の意味には少し違いが
ありますので、官製春闘の意味を
知るために、まず、春闘の意味を
確認したいと思います。

春闘とは、毎年春に行われる労働運動
のことです。

賃金の引き上げや、労働時間の短縮を
経営側と交渉するために行われます。

統一闘争と呼ばれる、労働組合が
企業の垣根を越えて、業種や産業別に
共通の目的を実現させるために共同で
行う闘争の一つです。

自動車、電気機器、鉄鋼などの
大手製造業が始めに交渉に入ります。

各企業の労働組合が所属している
「全日本金属産業労働組合協議会」
の交渉がその年に要求する労働条件の
指針となります。

製造業の次に非製造業の鉄道などが
交渉に入り、大手企業の春闘が終わる頃
中小企業の交渉が行われ、春闘の終了と
なります。

高度成長期には、賃金が上がる一方
でしたが、バブル崩壊の後は、
成果主義を採用する企業が増え、
賃上げが難しくなっています。

近年では、要求内容に変化が見られ、
育児支援の充実や、雇用維持の要求が
多くなっていましたが、
不況の山を越えたと言われている
ことから、再び賃上げ要求が
増えるのではないかと見られています。

また、正規雇用者しか参加できない
ことから組合員の人数が減って、
特に製造業の労働組合では深刻な
問題となっているようです。

 

 

官製春闘とは?

 


それでは、春闘と官製春闘の意味の
違いとはなんでしょうか?

「官製」という言葉が頭につくことで、
誰が先頭に立っているのか、
誰主導なのか、ということに違いが
出てきます。

官製春闘の意味とは、
政府が経営側に賃上げ要求をすること、
です。

通常、労働組合などが行う春闘を
総理や政府が先頭に立って行ったこと
から、官製春闘と呼ばれるように
なりました。

2013年に政府からの要求を受けて、
2014年の春闘で15年ぶりに2%を超える
賃上げを実施する企業が相次いだこと
から、この官製春闘が定着しました。

2015、2016年も官製春闘は続き、
安倍首相は、来年へ向けて、
「働き方改革実現会議」を11月16日にも
開く予定です。
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官製春闘は4年目となり、基本給の
引き上げや、中小企業の賃上げも
求められそうです。

来年2017年の春闘では、基本給の
賃上げ、ベースアップを2016年と
同じ2%を基準にする方針と
なりました。

しかし、今年は、最高利益を更新した
過去3年間とは違い、最終利益が
4年ぶりに減少する見通しです。

同じように賃上げするのは難しく、
経団連、経済界は厳しい立場に
なることが予測されます。

経団連の榊原定征会長は、
「若者や子育て世帯、非正規社員へ
配分を高める方策を進める」
と話しています。

基本給の賃上げには慎重に
なりながらも賃上げの必要性を認める
姿勢をとっています。

経済の厳しい状況から、難しい議論と
なっていくことが考えられます。

また、過去3年に賃上げが実施された
企業は一部の大手企業のみですので、
その他の企業で働く社員には
この恩恵がありませんでした。

来年の賃上げも難しいとなると、
現状が変わる人ばかりではなさそうです

人件費を負担するのは企業側ですから、
その企業に無理やり賃上げさせることは
経団連や政府にも出来ません。

電機連合も「2%目標」に難色を
示していたとされます。

しかし、物価の上昇率がほとんど
なかった今年。

「この新しい流れを1年で終わらせては
いけない」と日本労働組合総合連合会の
神津里季生会長は言います。

大手企業の方針や意向は表に
出てきやすいですが、中小企業の交渉は
後からです。

今後は、大手企業以外の中小企業の
方針や、動きにも注目していきたい
ですね。

sakura

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