3月24日、
菅官房長官が普天間基地の移設問題に
関して、移設を行う強い意志を示す
発言をしました。
今までも政府と沖縄県との、
強い対立があった普天間基地移設問題。
その経緯と現在、そして、
問題点に関して簡単にまとめて確認しましょう。
普天間基地移設問題の経緯を簡単に理解!
普天間基地移設問題は、
今でも政府と沖縄県の間に隔たりがある
問題です。
この問題はどの様な経緯で、
政府側が移転を推し進めようとするのか
沖縄県側が反対しているのか
少し、理解するのが難しい内容です。
そこで簡単にわかりやすく、
普天間基地移設問題の経緯や問題点、
そして現在に迫って行きます。
記事前半では、
普天間基地移設問題の経緯を
順を追って簡単に見て行きます。
記事後半では、
普天間基地移設問題を
現在の取り巻く状況と共に、
簡単にまとめます。
普天間基地移設問題の経緯を簡単まとめ①
普天間基地移設問題を簡単に理解する
為に、普天間基地移設問題の経緯に
を順を追って並べてみましょう。
1945年
太平洋戦争、沖縄戦の最中に、
本土攻撃用と住民の収容、避難の為に
普天間飛行場(後の普天間基地)が
設置される。
1951年
戦後の日本の主権が回復。
沖縄は引き続き米軍統治される。
冷戦の緊張で基地の拡張が行われる。
1972年
沖縄が日本に返還される。
普天間基地はそのまま置かれる。
普天間基地は戦時中に作られたという
沖縄の人にとっては元から、
良いイメージのあるものでは無かった
事が窺えますね。
普天間基地移設問題の経緯を簡単まとめ②
普天間基地設立の経緯がわかった所で、
次は、沖縄県民が普天間基地に関して、
良くないイメージを更に抱く事になった
事件や現在までの経緯を簡単に
見て行きます。
1995年
沖縄県に駐留する米兵複数人が、
12歳の少女を集団暴行した事件を
契機に、普天間基地の土地返還や
閉鎖を訴える動きが高まり始める。
1996年
普天間基地を始めとする
沖縄の米軍基地削減の同意が日米間で
取り決められる。
同時に、代わりの基地を辺野古地区に
移設する条件を日本側が呑む。
1999年
移設容認派の岸本健男知事が当選。
環境破壊等の理由による反対を
押し切って、移設先を辺野古に
決定。
日本政府も移設を閣議決定する。
2004年
普天間基地のヘリが沖縄国際大学に
墜落。
米軍再編ロードマップ作成によって、
辺野古沿岸部を埋め立てる等の
具体的決定が成される。
2009年
鳩山由紀夫総理が国外移転を
視野に入れた普天間基地を含めた
米軍基地を県外移転させるビジョンを
打ち立てる。
しかし、アメリカの反対により断念。
2012年
沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事が
辺野古沿岸部埋め立て承認。
2014年
沖縄県知事選で新基地建設反対派の
翁長(おなが)雄志氏が当選。
2015年
翁長雄志知事が辺野古埋め立て承認の
取り消しを実行。
日本政府は猛反発。
2016年
国と県の最高裁での闘争の末、
沖縄県の取り消しは違法という判決が
下る。
アメリカ、日本政府、沖縄県各々の
事情が絡んで、普天間基地移設問題が
解決しずらい問題になっている事が
わかりますね。
普天間基地移設の問題点と現在!
普天間基地移設問題の経緯を
見てきた所で、次は、その問題点を
簡単にまとめてみます。
また、普天間基地移設問題の現在の
状況に関しても迫って行きます。
現在の普天間基地を取り巻く状況は、
今後の基地移設問題をどういった方向に
進ませるのでしょうか?
普天間基地移設、問題点のまとめ!
普天間基地移設に関しては、
まず、以下の事が言えます。
「普天間基地返還に関しては、
アメリカ、日本政府、沖縄県も
同意している。」
しかし、以下の様な各々の違いが
あります。
・アメリカ
普天間基地から辺野古への一刻も早い
移設を望んでいる。
・日本政府
普天間基地から辺野古への一刻も早い
移設をしたいが、沖縄県からの反対に
よって上手くいっていない。
・沖縄県
移設ではなく閉鎖を望んでいる。
辺野古沿岸部埋め立ても環境面から
反対。
この様な立場の違いによって、
鳩山由紀夫元総理が基地国外移設を
アメリカの反対で断念したり、
沖縄県の知事に反移設派が多く
当選する等、現在、
日本政府はどちら側についても、
基地移設を進展させる事が出来ない
という板挟み状態に陥っているのです。
普天間基地移設の現在!
昨日、普天間基地移設に関して、
菅義偉官房長官は以下の様な発言を
しました。
「世界で一番危険と言われる
普天間飛行場が固定化し、
置き去りにされることは
絶対に許されない」
引用:読売新聞
日本政府の移設推進が上手く進まない
一方で、翁長雄志氏が急逝した後の
沖縄県知事選では移設反対派の
玉城デニー氏が当選しました。
3月22日には、
沖縄県が辺野子埋め立てに対して再び、
国を相手取った裁判を起こしました。
また、
アメリカのトランプ大統領は、
海外の米軍基地に関して、
容認的とは言えない発言をしています。
普天間基地移設は現在の状況を見ると、
すぐに進展する事は困難と思われます。
まとめ
普天間基地移設問題は、
沖縄県民にとっては過去から続く、
米軍基地への良くない印象から、
返還と閉鎖が求められています。
しかし、アメリカと日本からは、
一刻も早い移設が望まれています。
この様な捻じれが、
問題を複雑化させ、進展しにくく
している事がわかりますね。
RuRuhase
<参考サイト>
読売新聞
ロイター
テレ朝news