多くの人々が、ヒラリー・クリントン氏が勝つと信じていたアメリカ大統領選挙から3年が経ちました。
当時トランプ大統領は約46%の票を得て、勝利したわけですが、また次の大統領選挙まで1年を切っています。
今回はトランプ大統領の再選の可能性と、今現在の支持率について調査してみました。
再選確率は高くなっているようですが、その理由についてと、トランプ大統領の対抗馬についても調べてみましたので合わせてご覧ください!
トランプ大統領再選の可能性と今の支持率!
トランプ大統領が来年に迫った大統領選に再選するのでは?といった声が多く聞かれているようですが、その可能性はどれ程なのでしょうか。
また、一つの発言で大きく変わってくる支持率ですが、今はどのくらいになっているのかも気になりますよね。
ここでは、そんなトランプ大統領の再選のキーポイントとして考えられる事も合わせてみていく事にしましょう。
トランプ大統領再選の可能性と今の支持率!
トランプ大統領は再選に向けて動き出していると言われていますが、政治専用メディア「ポリティコ」が11月6日に公表した世論調査によると、現職の「トランプ大統領が再選する」という予想が56%と半数を上回る高い数字となっています。
「トランプ再選」と回答した人の内訳は、支持政党別で
与党・共和党:85%
野党・民主党:35%
無党派:51%
となっています。
11月4日付のニューヨーク・タイムズは、「トランプ氏の優位性は前回2016年の大統領選以降、持続しているかむしろ増している」と報じました。
民主党の前副大統領バイデン氏との比較では東部のペンシルベニア州や、中西部のミシガン州など、前回トランプ大統領が制圧した6つの激戦州でほぼ互角の戦いだという事です。また、支持率を伸ばす民主党のウォーレン氏と比較してみても、ほとんどの激戦州でトランプ大統領が優位に立つのではとされています。
これらの事から、トランプ大統領の再選の可能性は、現時点でかなり高いと言えるでしょう。
トランプ大統領再選のキーポイントは?
トランプ大統領は、
「景気は最高で、雇用はかつてないほどいい数字だ。
それは史上最高の大統領がいるからだ。」
と、自身を評価する発言をしています。
再選に向けた動きを本格化させるトランプ大統領ですが、思わぬ逆風も吹いてきているようです。
それは温暖化対策を訴える人々だそう。
毎週金曜日に、フロリダ州マイアミでは学生たちが自発的に集まって、大統領に対して温暖化対策を求めるデモを続けているといいます。
こうしたデモは、2019年9月頃から始まり、フロリダ各地に広がっているそうです。
学生リーダーのジョン・ポールさんは、
「トランプ大統領の取り組みは足りていない。
これからの時代は特に時間が足りないんだ」
と述べています。
全米で最大の選挙人の数を抱えるフロリダ州は、大統領選の勝敗を左右する重要な州の一つ。
前回の、2016年の選挙の時はトランプ大統領が制していますが、その差は僅差だったのです。
2017年に超大型ハリケーン「イルマ」がフロリダ州を襲いました。
フロリダでの死者は120人以上に上ったそうです。
また、6万5,000を超える建物が被災しました。
こうした経験もあり、フロリダ州では、ハリケーンと温暖化の関係に大変関心が高く、世論調査では、有権者の72%が温暖化を懸念していると回答しているそうです。
そして、ハリケーンにより、壊滅的な被害を受けたまま復興が進んでいない地域では、ハリケーンと温暖化への懸念がそのまま反トランプの動きへとつながりつつあります。
温暖化問題は、日本も他人事ではないですよね。
ハリケーンで家が全壊した市民の中には、
「ハリケーンはどんどんひどくなっている。
大統領は、環境問題への策を考えているとは思えない。
彼はまぁ世界は生き残れるさぐらいに思っている。
だから地球温暖化を否定するんだ。」
などと批判的な意見を持つ方が多くいるといいます。
自分の支持層だけの意見でなく、もっと国民全体の意見に耳を傾けてほしいという声が多く飛び交っています。
フロリダ州の有権者の間で高まるハリケーンと温暖化への懸念は、大統領選の行方を占う1つのキーポイントとなりそうです。
トランプ大統領の再選確率が高い理由や対抗馬は!?
トランプ大統領の再選確率が高くなっている事が分かりましたが、その理由として考えられるのはどのような事なのでしょうか。
また、民主党側の対抗馬として出てくる可能性が高いのは、オバマ前政権の副大統領ジョー・バイデン氏だといいます。
その背景について詳しく調べてみました。
トランプ大統領の再選確率が高い理由は!?
トランプ政権は、米中貿易摩擦、イランとの対立など、外交上も様々な問題を抱えていますが、今のところ、経済が好調なのが強みとなっています。
失業率は3%台という歴史的な低さであり、法人税減税などの景気刺激策で経済成長が続いているという点でも評価されており、再選確率が高くなっている要因だと言えるでしょう。
トランプは、大統領に当選した瞬間から、再選を意識して動いてきたようです。
そのため、これまでのすべての政策が再選のために組み立てられたと言っても過言ではないそうなのです。
海外の産品に保護関税を課しているのも、安価な外国産品の流入で失業する事となってしまった多くの白人労働者の支持を求めての事。
メキシコとの国境に壁を作っているのも、不法移民の流入でアメリカ人の職が奪われているとの認識があり、それによる失業を防ぐためなのです。
トランプ大統領は、最近ではFRBに金利の引き下げを要求し、圧力をかけています。
量的緩和をしないFRBの金融政策を「馬鹿げた(ridiculous)」政策と批判し、パウエル議長の解任も視野に入れている事をほのめかしました。
政権が中央銀行に介入する事は、先進民主主義国では御法度とされていますが、トランプ大統領はそのような事にはお構いなし。
トランプ大統領の眼中には、大統領再選しか映っていないようなのです。
その甲斐もあって、FRBは「景気拡大を維持するために適切な行動をとる」と述べ、利下げに踏み切る可能性を示唆しています。
ワシントン・ポストとABCの調査では、 有権者の8人に1人がトランプ大統領の振る舞いは大統領らしくないとしつつ、それでも「支持する」と回答しました。
「結果は評価する」という事なのでしょうか。
また、こうした人々の3分の2が、2020年の大統領選に向けて、トランプ大統領が大統領として好ましいと答えているのです。
これは在任中に物議を醸そうと失言しようと、それに左右される事のない大変強力な支持基盤がトランプ大統領にはあるという事を示しているのだと思います。
トランプ大統領の対抗馬は?
トランプ大統領の再選阻止に向け、民主党側の対抗馬を選出する予備選挙が本格化しつつあります。
しかしながら、民主党にとってそれは望ましいものとは言えないという事なのです。
最有力候補者は、オバマ前政権の副大統領バイデン氏であり、組織からの手堅い支援で暫定1位となっているようです。
バイデン氏はトランプ大統領と本選で戦った場合の支持率調査で他候補者と比べて高い数字を叩き出しているのですが、同時に党内のライバル候補者からの集中砲火を浴びています。
特に、党内左派からの攻撃は熾烈なものがあり、過去に選挙の応援演説時に同党女性候補者の髪の匂いを嗅いだ事が非難された事を皮切りに、TV公開討論会では人種差別主義者のレッテルを貼られるまでになっています。
つまり民主党は、トランプ大統領に最も勝てる可能性がある道を、党内の争いにより葬り去る事に成りかねないのです。
民主党候補者はいずれも気候変動問題に積極的ですが、これは同党内での環境団体の影響力が強まっている事が要因です。
そのため、各候補者はグリーン・ニューディール政策という、電力を100%再生可能エネルギーにして二酸化炭素の排出を約10年以内になくし、温室効果ガスの排出をゼロにするという過激な政策に同調を示すことを迫られています。
劣勢に立たされている民主党は、党内での団結がトランプ大統領に打ち勝つ唯一の方法なのではないでしょうか。
まとめ
来年のアメリカ大統領選挙で、トランプ大統領が再選する可能性は高くなっている事が分かりました。
直近の再選支持率は56%という事で、半数を上回っていました。
再選のキーポイントとして考えられている政策は、環境問題だといいます。
環境問題を蔑ろにしがちなトランプ大統領の課題とも言えるかもしれません。
トランプ大統領は、当選した時から既に再選を意識しており、それに沿った政策を実行してきているといいます。
そうした意識が再選確率を高くしている要因として考えられます。
トランプ大統領の対抗馬としては、オバマ前政権の副大統領バイデン氏が最も有力となっています。
スキャンダルもあるようですが、1年を切った残りの期間でどのような活動をされるのでしょうか。
今後のアメリカ国内の動向に注目していきたいと思います。
参考サイト
PRESIDENT Online
テレ朝news
Yahoo! ニュース