帰宅命令の基準とは?どこが出すの?公務員の場合などわかりやすく説明します。

8日から9日にかけて、強い勢力で
関東地方に接近中の台風13号。

このまま行けば、今日昼過ぎ以降は
大荒れの天気になりそうだ。

そんな中、帰宅命令が出るか出ないか
が話題になっている。

帰宅命令の基準や、どこが出すのか
など改めて説明しよう。

また、民間企業と公務員の場合の
違いにも触れる。

 

 

 帰宅命令とは?どこがどんな基準で出すの?

 


台風の接近で関心が集まる帰宅命令。

「今日は帰宅命令が出るか!?」と期待
して出社するも、その基準やどこが
決めるかまでは知らない方が多いかも
しれない。

改めて、帰宅命令とはどこが出すもの
なのか?基準は何で決まるのか?などに
ついて説明したいと思う。

また、公務員の帰宅命令については
度々話題になっている。

民間企業と公務員の違いとは何なのか、
文章後半で紹介する。

 帰宅命令について


まず、帰宅命令とは何なのか
について説明しよう。

帰宅命令と聞くと、非常に強制力の
ある言葉に聞こえる。

しかし、実際にどこが帰宅命令を出して
いるかというと、それぞれの企業である。

「帰宅命令」は「帰宅指示」とも呼ばれ、
それぞれの企業が従業員に帰宅するよう
命令または指示することなのだ。

気象庁が発令している注意報や警報などと
勘違いしやすいが、全く関係が無い。

法律で決められているものでも無い為、
その基準は非常に曖昧である。

実際に、どこの企業でも総務担当者等が
帰宅命令を出すか出さないかの判断に
困っており、ネット上にも様々な質問が
あがっている。

悩みの内容は

「帰宅命令を出す場合、遠方者を
優先するべきか」

「派遣社員から先に帰すべきか」

「帰宅命令を出す最適なタイミングとは
どこのタイミングか」

など様々で、それに対する専門家の回答も

「最終的には企業判断」

とするものが多い。

その為、ネット上では帰宅命令が出るか
出ないかをブラック企業かホワイト企業か
の分かれ目と考える人まで出る程だ。

 帰宅命令が出た時の賃金は?


ここで出てくるのが、帰宅命令が出た場合
の給料は?という疑問だ。

マニュアルが整っている会社であれば、
そもそも有給取得を奨励してくる
かもしれない。

しかし、何の音沙汰も無い場合…
どのように考えれば良いのか?

労働基準法で調べたところ、会社都合の
休業の場合は、賃金の6割以上を支払わ
なければならないという決まりがある。

つまり、帰宅命令による早退等で1日の
勤務時間が6割を超えなかった場合、
6割分の給与は休業手当として支払われる
べきという事である。

しかし専門家によると、自然災害による
帰宅命令の場合は注意が必要とのこと。

なぜなら、
「天変地異は会社都合ではない説」
があるからだ。

その為、実際に企業が台風被害をモロに
受けた場合の帰宅命令は別だが、

今回のように「被害が出るのではないか?」
との予測で出す帰宅命令は

「帰宅するかを労働者に委ねた」場合は
支払い義務が無く、

「強制的に帰宅させた」場合は
支払い義務が発生するそうなのだ。

前述した通り、帰宅命令の基準とは曖昧
なものである為、企業からの帰宅命令に
強制力があったかなかったかは
非常に難しい問題だ。

筆者個人的には、給料について強く
主張するのは難しいのでは…と感じた。

 

 

 公務員は帰宅命令の対象外!?

 


帰宅命令とは非常に曖昧なものだと
いうことがおわかり頂けただろう。

ここから先は、民間企業と公務員の
対応の差について説明したいと思う。

公務員と一言で言ってしまえば幅が広いが
民間企業よりも公務員の方が圧倒的に
帰宅命令は出づらいと言う。

その理由とは?

 公務員は帰宅命令が無いってほんと?


実は、公務員は帰宅命令が非常に出づらい
職業なのだ。

なぜなら、公務員は自然災害などで国民に
被害が出た際に出動する義務があるからだ。

特に、防災関連の部署やインフラ整備の
部署などはその傾向が顕著に出る。

大災害になればなるほど全員出動の可能性
が高くなるという特殊な仕事なのだ。

筆者の知り合いの鉄道職員は、翌日の休み
が決定していても、台風直撃の予報が
出ているという理由で休日返上。
電車が止まった場合の混乱を整備する為
事前に早朝招集を呼びかけられていた。

もちろん公務員全員が帰れないという
わけではないが、民間企業と比べると
帰宅命令が出るケースは圧倒的に少ない
事は間違いないだろう。

直近に起きた西日本豪雨災害でも、
ほとんどの人が避難している中、
救出活動から道路整備まで一日中
働き続けているのは公務員である。

そう考えると、帰宅命令一つで
ブラック企業だホワイト企業だと議論する
のも申し訳無くなってくる。

 対応の差に世間の声は


そんな民間企業と公務員の差に、
ネット上ではこんな声が。

公務員の仕事に就く当事者達はその環境を
嘆きつつも、これが仕事だと受け止めて
いる様子。

また、災害時の公務員達の働きに感謝
すべきだと言及する人も。

普段は忘れかけているが、大雪や台風など
の非常時には、公務員の仕事の大切さや
大変さを思い出すべきかもしれない。

 

 

 まとめ

 


今回は、台風接近による帰宅命令
について調べた。

強制力がありそうな響きではあったが、
実際はとても曖昧なものだということ
がわかった。

筆者も以前の会社では、
「帰宅しても良い」
「仕事が残っていれば働いても良い」
という言い方をされて何となく
帰れなかった事を思い出した。

台風被害がどれほどのものになるかは
まだわからないが、人命第一という意識
があれば、もう少し企業の災害対策
マニュアルも整うのでは無いだろうか…。

miya

<参考サイト>
Wikipedia
Twitter

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