福山市熊野町のため池「小池」が決壊寸前?土砂崩れや浸水など災害に警戒!

西日本豪雨で多くの被害を受け、二次災害
も心配されている広島県。

そんな中、11日午前、広島県福山市熊野町
にあるため池「小池」が決壊しそうだとの
情報が入った。

周辺には避難指示が出され、現在対策中
との事だが、土砂崩れなど災害の危険性
はあるのだろうか?

また、その他のため池は大丈夫なのか?
わかる範囲で調査してみた。

 

福山市熊野町のため池「小池」が決壊寸前!
その他のため池は大丈夫?

 


昨日は榎川の氾濫で一時騒然となった
広島県。

今度は同県福山市熊野町のため池が
決壊しそうだという。

決壊寸前のため池「小池」の現状に迫る。

また、問題のため池は「小池」と呼ばれて
いるが、どこの池かという戸惑いの声も。

福山市熊野町周辺民の声を拾ってみた。

更に、ため池決壊による土砂崩れの
心配はあるのだろうか?

全国のため池被災について調べてみると、
意外な土砂崩れ防止の機能も見えてきた。

文章後半で紹介しよう。

ため池「小池」が決壊寸前で避難指示が!
「小池」ってどこの池?


11日午前8時。
朝から不穏なニュースが飛び込んできた。

福山市熊野町の情報によると、11日朝、
近くのため池にひび割れがあるのを管理人
が発見し通報。

緊急避難指示の元、全員が無事避難した。

どうやら、今回の豪雨の影響で通常の
放流量を超える水がため池に流入して
しまったのが原因とのこと。

現在排水作業が行われ、安全対策が
とられているそうだ。

今のところ、ため池決壊による土砂崩れ
や浸水の報告などは入ってきていない。

また、今回「小池」と報じられている
ため池は、福山市の中心から少し離れた
山あいにある熊野町高下地区のため池。

少し下流域には「瀬戸池」という池もあり
「小池」をそちらと勘違いして戸惑う人
の声がネットで多く見られた。

しかし、市役所に電話確認した人の情報
によると、小池とは瀬戸池のことでは
ないようだ。

どちらにせよ近い地域にある池に違いは
無い為、引き続き警戒して欲しい。

ちなみに、筆者の出身地の関東では、
近くの池と言えば1つしか無い。

今回の地域には、どの池の事か
わからないほど複数の池が存在している
という証拠でもあると感じた。

その他のため池は大丈夫なのか?


実は、広島県福山市内では、福山市熊野町
の他にも、複数のため池が決壊している。

11日午前11時過ぎには、福山市神辺町
西中条の三つのため池が決壊。

更に前の7日午後7時前には、市内の
ため池が決壊したことで溢れ出た水が
住宅1棟を流し、流された3歳の女の子
が翌日息を引き取った状態で見つかる
という痛ましいニュースもあった。

この状況から見て、福山市内にはやはり
多くのため池が存在し、今後も決壊の
危険性がある事が予測できる。

今回ひび割れを発見した福山市熊野町の
管理人も、連日のため池決壊ニュースを
見て警戒し、朝から見回りをしていたの
かもしれない。

今後も十分に気をつける必要があるだろう。

 

全国のため池被災に注目!土砂崩れ被害と防止の二面性

 


今回、多くのため池決壊被害が報告
されている広島県福山市。

ため池は何故このようにたくさん作られて
いるのか?

更に、ため池決壊による土砂崩れや浸水が
心配されているが、実はため池には
土砂崩れ防止の機能もあった!?

意外に知られないその機能を調査した。

西日本にはため池が多い?


前章で、関東にはため池があまり無い
という話をしたが、調べてみると、
やはりため池は西日本に集中していた!

その理由は、ため池は降水量が少なく
大きな河川に恵まれない地域が農業用水
を確保する為に作った池で、西日本に
該当地域が多かったからだという。

そして、平成26年時点でため池箇所数
1位は兵庫県、2位は広島県、3位は
香川県となっていた。

上位の兵庫県と広島県では、今回の西日本
豪雨でため池が決壊している。

更に福岡県筑前町では、近くの小学校が
ため池決壊により浸水するという実害も
出ている。

ため池から溢れ出した水で土砂崩れが
起きる事も容易に想像出来るだろう。

実際、農林水産省が発表した資料による
と、年間平均28件のため池決壊被害が
出ているらしい。

ため池決壊の対策はとられていないのか?

その一方で、ため池に土砂崩れ防止等の
災害防止機能がある事も判明。

次は、意外に知られていないその機能を
紹介したい。

ため池の意外な防災機能と今後について


ため池決壊のニュースでマイナスイメージ
ばかりで捉えられているが、そのため池
には、本来災害防止機能も備わっている。

ため池は、農業用水の確保だけでなく、生物の生息・生育の場所の保全、地域の憩いの場の提供など、多面的な機能を有しています。
また、降雨時には雨水を一時的にためる洪水調整や土砂流出の防止などの役割を持つほか、地域の言い伝えや祭りなどの文化・伝統の発祥となっているものもあります。
引用:農林水産省

本来ため池は、雨が降りすぎた時に
一時的に水を溜めておける場所となる。

また土砂崩れで流れてきた土砂や流木を
ため池でせき止める役割もあり、下流域
の被害を軽減する事も期待出来るという。

ただ、今回の台風のように、通常では
考えられないほどの豪雨に見舞われた
際の課題はもちろん山積みだ。

近年のため池被災を受けて、全国
約9万6千ヶ所のため池を対象に一斉点検
を実施したそうだ。

特に、上流域に位置するため池は
決壊時に災害可能性が高いとして
「防災重点ため池」と位置づけ、
対策をとっている。

また、使わなくなったため池は廃止する
動きも強まっているとのこと。

 

まとめ

 


現在、豪雨のニュースに伴って話題
もちきりのため池。

何も知識が無ければ、何のための池?
廃止しないのか?と思ってしまいがち
だが、人々の生活に役立ち、時には
災害防止にもなっているとは
知らなかった。

何とか自然災害とも共存できるような
システムを作ることが出来れば…と思う。

とにかく今は、ため池の近くにお住まい
の方々には決壊に十分注意して頂きたい。

miya

<参考サイト>
NHKニュース
朝日新聞digital
農林水産省

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