9月5日に北朝鮮の弾道ミサイルが
3発ほど、日本の排他的経済水域に
落ちたという事で、ニュースになり
ました。
みなさんも、排他的経済水域という用語
を新聞やニュース番組などで目にする
機会が多いのではないでしょうか。
よく、領海や接続水域と混同される
事が多いです。
そもそも、排他的経済水域とはどの領域
の事を指しているのでしょうか。
今回は、排他的経済水域の定義や
領海、接続水域との違いを分かりやすく
まとめていきたいと思います。
そもそも排他的経済水域とは?
そもそも排他的経済水域【EEz】
とはどういった意味なのでしょうか。
地球の地表の7割りを占めると
言われている海ですが、
さまざまな天然資源を採取する事が
出来ます。
魚などの漁業資源や鉱物資源が主な
資源です。
豊富な資源は、当然どの国も欲しいです
よね。
資源の取り合いによる、いざこざを
避けるためには国際的な決まり事
が必要になってきます。
そのような海の決まり事を定めた法に
国連海洋法条約があります。
国連海洋法条約では、それぞれの国が
権利を行使出来る海の範囲というものを
具体的に規定しているのです。
それが、領海や接続水域、
排他的経済水域と呼ばれるもの
なのですね。
では、排他的経済水域とは
どのような領域なのでしょうか。
排他的経済水域とは、漁業資源や
鉱物資源などの天然資源を
開発、管理、探査出来る領域の事を
言うのです。
開発、管理、探査という特別に
定められている事柄については、
自国の法律を適用する事も出来ます。
ですが、特別に定められていない事項
に関しては、
自国の法律は適応されません。
例えば、日本の排他的経済水域に
他国の船が出入りする事は自由と
されているのです。
当然ですが、排他的経済水域の範囲も
国連海洋法条約によって
決められています。
排他的経済水域とは、沿岸から200海里
以内の水域を指します。
1海里は1,825mなので、
200海里は約370kmです。
簡単にまとめると、排他的経済水域は
漁業や天然資源の採掘、科学的調査など
特定の事柄について自由に行う事が
出来ます。
しかし、他国の船舶の出入りなどは
許可があれば自由に出来ます。
そして、排他的経済水域は200海里で、
200海里とは約370kmです。
では、排他的経済水域と領海や接続水域
との違いとは何なのでしょうか
領海、接続水域とは?
ここまで、排他的経済水域とは何なのか
見てきました。
ですが、領海や接続水域とはどのような
違いがあるのでしょうか。
まず、領海について見てみましょう。
領海は、沿岸から12海里内に
設定されます。
12海里とは、約22kmです。
排他的経済水域と接続水域と比べて、
自国に一番近い範囲に存在しています。
領海は、自国の主権が及ぶ範囲である
とされています。
しかし、領海には無害通航を
認めなければいけないという
特徴があるのです。
無害通航とは、日本の安全を害さない
範囲であれば他国の船は通航する事が
出来るというものです。
しかし、外国船が領海内で密漁などの
悪事を働いた際には、容赦なく自国の
法律によって裁く事が出来ます。
そして、領海と排他的経済水域の間に
存在するのが、接続水域です。
接続水域は、沿岸から24海里以内の
範囲と決められています。
接続水域は公海の一部分であり、
基本的に外国の船であっても自由に
出入りする事が出来ます。
ですが、
通関や出入国管理を行う事が出来、
怪しげな外国の船に対しては、
警告や監視をする事が
できるのですね。
ざっくり、まとめてしまいますと、
領海とは沿岸から12海里以内と
決められていて、
自国の主権を適用する事の出来る
範囲です。
接続水域は、他国の船も自由に出入り
する事が出来ます。
しかし、悪さをしそうな船がいたら、
警告や監視をする事が
出来る水域です。
排他的経済水域とは、採取や探査、管理
など認められている事柄に関しては
日本の法律を適用する事が出来ます。
しかし、基本的にどの国の船も自由に
出入りする事の出来る領域と
定められています。
さて、今回は排他的経済水域とは
どのような領域なのか、
また、領海や接続水域との違いについて
まとめました。
違いが曖昧になりやすい用語では
ありますが、
国連海洋法条約によって明確に
規定されています。
排他的経済水域や領海、接続水域の
違いをはっきりさせる事により、
ニュースの理解がより深まるのでは
ないでしょうか。
mick