働き方改革関連法案が成立!残業時間上限規制と罰則内容をわかりやすく説明します!

速報!働き方改革関連法案成立!

今国会で最重要法案とされていた
「働き方改革関連法案」が
29日午前の参議院本会議で可決され、
正式に成立する事となった。

大企業では31年4月、中小企業
では32年4月から適用される。

「働き方改革実行計画の決定は、日本の働き方を変える改革にとって、歴史的な一歩である。」
※第10回働き方改革実現会議(平成29年3月28日)における総理発言より抜粋
引用:首相官邸ホームページ

これからの働き方が大きく
変わる事になりそうなこの法律。

中でも、違反すると罰則が付く
「残業時間の上限規制」について注目し
重要な内容をわかりやすく解説する。

 

働き方改革関連法案成立!残業時間の
上限規制は今まで無かったのか?違いを比較

 


成立したばかりの働き方改革関連法案。

今回は、多くの労働者が一番気になる
であろう残業時間の上限規制に
焦点を当ててわかりやすく見ていこう。

働き方改革関連法案で
今までに無い大きな試みは、
残業時間の上限規制に罰則が付く事。

どうしたら罰則対象になるのか?

その内容については文章後半で
わかりやすく解説していく。

今までの労働基準法は何だったのか?
曖昧だった残業時間の認識


まずは、今回の働き方改革関連法案と
現行の労働基準法の違いは何なのか
残業時間の上限規制の部分に絞って
見ていきたい。

今までの労働基準法は、
原則的な労働時間を
1週40時間、1日8時間までと定めて
いたものの、「三六協定」を締結して、
所定の機関へ届け出さえすれば
それ以上の残業を行わせる事が出来た。

更にその三六協定自体は
「法律」では無い為、強制力は無い。

その為、上限規制が曖昧になり
多くの企業で長時間労働が発生
してしまっていたのだ。

残業時間が青天井の「ブラック企業」
も、この決まりによって生まれて
しまったのかもしれない。

それを今回の働き方改革関連法案では、
残業時間の上限規制を法で定める事で
法的な強制力を持たせる事が
出来るようになったのだ。

法的な強制力を持つ事で
それを破った場合に罰則を
与える事が出来るという事こそ、
今回と今までとの大きな違いだ。

罰則があれば、企業側も強制的に残業
させる事が出来なくなるというのが
働き方改革関連法案の狙いだろう。

 

働き方改革関連法案に違反するのは?
残業時間上限規制の罰則内容をわかりやすく解説!

 


働き方改革関連法案によって
残業時間の上限規制に罰則が付く事は
お分かり頂けただろう。

次に気になるのは、その罰則対象となる
上限規制の内容だ。

その内容によっては、本当の意味で
働き方改革が起こるかもしれないのだ。

次の章でわかりやすく説明しよう。
是非、現状の労働環境と比べながら
見てみて欲しい。

残業時間に上限規制!新法案の内容とは?


それでは前述の通り、今回成立した
働き方改革関連法案の中の
残業時間上限規制の内容について、
わかりやすく紹介しよう!

その前に、まずは新法案で定められた
罰則付きの残業時間の上限規制を
下記に原文のまま記載する。

●週40時間を超えて労働可能となる時間外労働の限度を、原則 として、月40時間、かつ、年360時間とする。

●特例として、臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合 意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない 時間外労働時間を年720時間とする。

●かつ、年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限、上回ることのできない上限として
①2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月の平均で、いずれ においても、休日労働を含んで、80時間以内
②単月では、休日労働を含んで100時間未満
③原則を上回る特例の適用は、年6回を上限

引用:首相官邸ホームページ

上記内容をわかりやすくまとめると、

残業は年720時間、月100時間
が上限(休日出勤含む)。また、
2~6ヶ月の平均は80時間が限度。

この上限規制に違反すると、基本的に
罰則対象になる。

以上が、働き方改革関連法案の
残業時間上限規制に関する内容である。

いかがだろうか。

もちろん、際限なく残業する事が
出来なくなったという事は、労働者側
からすると、体力的・精神的負担が軽減
されると考えられるかもしれない。

ただ、筆者個人的にはそもそもこの
残業時間は十分すぎる位多い気がする。

これ以上の残業をしていないと
罰則対象にならないのであれば、
この内容を一体どれだけの人が
働き方改革だと受け止めるだろうか。

 

まとめ

 


私達の生活に直結する大きな改革
となった働き方改革関連法案。

副業・兼業の推進や女性活躍の推進等、
労働者にとって嬉しい法案もある中、

今回紹介した残業時間の上限規制
についても含め、その成立が疑問視
されているものもあり、批判の声も
多いようだ。

今回の法案成立で、本当に働きやすい
環境は作られるのだろうか。

miya

<参考サイト>
首相官邸ホームページ

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